yamamoto.kazuhiro

自分の経験と憶測

2017-01-01から1年間の記事一覧

走れモトコ#40

(あとがき) 長々とお付き合いありがとうございました。このシリーズ、最初のほうを除いて、全てフィクションであり、そんな気がするかも知れない、って言う程度です。 あれは違うや、それはありえんやろなど、一切のクレームは受け付けません(笑)。 ただ、皆…

走れモトコ#39

(東京がひとつになる日) 『東京がひとつになる日』、東京マラソンのメインコンセプト。 新宿都庁前から東京駅まで、車の道では無く、人の道ができる。3万6千の点が道を作る。その道は、1年にたった7時間しか現れない道なのだ。 そして、その点のひとつがモト…

走れモトコ#38

(憧れのランナーとなれ) 再度、巨大な日比谷交差点を右に曲がればもう有楽町だ。東京駅にどんどん近づいている。 道幅は一気に狭くなり、歩道の応援団がとてつもなく近く感じる。ゴール前のランナーの勇姿を一目見ようと、歩道にはギッシリと応援の人たちが…

走れモトコ#37

(忘れものを返しに) 今さっき通ってきた第7関門(34.2km地点)が、今度は反対車線に見えてくるだろう。品川を折り返したモトコは、37.3Km地点のはずである。 おそらく、このタイミング前後で、その第7関門は閉鎖され、関門より後ろのランナーは、タイムアウト…

走れモトコ#36

(日本最大のランナー撮影大会) いよいよ終盤だ、第7関門を越えるまで、気持ちに余裕が無かった。(私が) やっと、心に余裕ができてきたので、思い出作りをしよう。 この東京マラソンには、『All Sports』(フォトクリエイト社)契約のプロカメラマンが、数十人(…

走れモトコ#35

(ついに品川折り返し!) 第7関門(34.2km)をクリアし、品川までまっすぐに伸びる第一京浜を10分も走れば、大きな歩道橋、第一京浜道路を横切る高輪歩道橋が見える。そして、その下が最終折り返しだ。歩道橋の真下は道路は完全閉鎖されていて、先に進みたくて…

走れモトコ#34

(マラソンとは何なのか) そんなことは誰にもわからない。 その昔、古代ギリシャで『わが軍勝てり』とアテネまで伝令させられた兵士(Philippides)が、走り終えて、そのまま絶命したという距離が42.195Kmだったという。 本当にそんな正確な距離だったのか?…

走れモトコ#33

(もう見る物はすべて見た) もう右手には、東京タワーが見えただろうか。 スタート地点のきらびやかなスタートゲート、そびえ立つ東京都庁前の小池都知事、お江戸日本橋、雷門にスカイツリー、銀座4丁目、日比谷公園、そして東京タワー。 日本のスタート地点…

走れモトコ#32

(関門を超えろ)既に書いたかもしれないが、いや、書いたに違いないが。東京マラソンは、7時間以内にゴールにたどり着かなければフィニッシャーにはなれない。スタートゲートを踏むまでに30分かかるとして、実質6時間と30分。しかし、それ以外にも8カ所の関門…

走れモトコ#31

(1分1秒を争うな) 30Kmまで来たはずだ。ここから先の距離は、未体験ゾーンかもしれないし、走ったことがあるかもしれない。 ここからペースアップしようなんて考えられるのは、もう初心者ではないので、自由に飛ばしてかまわない。 しかし、足が痛くてスピー…

走れモトコ#30

(ゼッケンを割り切るのに疲れたら) 前を向いて走る事を思い出したなら、今度は、冷静に今の自分の走る姿を想像してみよう。横のランナーを冷静に見て、自分なりに分析しても良い。 人間、疲れてるのは、みればわかる。ぎりぎりなんとか走っている!気持ちは…

走れモトコ#29

(脚が上がらない)脚が上がらない、スピードがでない、走れない。 このあたりから、だんだん、そう思うかもしれない。 つらい、疲れた、脚が痛い、まだあるのか、いろいろな事を考え、思考がネガティブになっていく。 そんなときは、前を走るランナーのゼッケ…

走れモトコ#28

(30Kmからが本当のマラソン) よく聞く話だ。そうかもしれないし、そうで無いかもしれない。ただ、3時間以上走っていれば、脳内のドーパミンもアドレナリンも出尽くしているので、精神的なごまかしは効かなくなるのは確かだ。 カラダのあちこちの痛みが我先に…

走れモトコ#27

(麒麟の翼) おえ、ひってもんに、大事なことゆうのわすれてもたげぇ~!(あ、福井弁で「すごく重要な事を書き忘れました」と言っています。) そう、いま通過した、28Km地点、日本橋交差点の右側、っというか9.6Km地点で既に通過した、三越のすぐあとに渡る『…

走れモトコ#26

(いざ品川へ) 前回までの話が、まぼろしで無ければ、今は巨大な日比谷交差点を左折したところ、右側には日比谷公園と品川から戻ってくるランナーたちが大勢見える。 ナイスラン!ガンバレ!と心の中で叫ぼう! きっと、向こう側のランナーも叫んでくれている…

走れモトコ#25

(最後のすれ違いエリアへ)銀座4丁目を過ぎたら、すぐに日比谷公園に出る。ここから品川までが、最後のすれ違いエリアとなる。もちろん、モトコは品川に向かって走るわけだが、 品川から向かってくるランナー達は、あと数キロでゴールの東京駅に着けるランナ…

走れモトコ#24

(妄想) そうこう言っているうちに、おそらく折り返してきた日本橋交差点まで戻ってきていると思う。この区間で世界トップランナーとはすれ違えなかったかもしれないが、お江戸日本橋の28.5Kmまで自力で戻って来たのだ。この時点で日本橋側から浅草に向かうラ…

走れモトコ#23

(坂道) 東京マラソンの他、大阪、神戸など、いろんなマラソンがあるが、すべてが平坦なわけが無い。大体は、36Km付近のクライマックスには最後の壁として、泣き所を用意している。東京でも世界のトップレベルランナーが36Km付近の佃大橋を顔をゆがめて登って…

走れモトコ#22

(TV撮影クルー) ちょっと冷静な話に戻る。 東京マラソンは、何組ものTV撮影クルーが走っていて、これに遭遇することがある。もちろんモトコを撮影するためではない。TV局が選定した話題性のあるランナーを撮影するための密着ランである。 そのお目当てのラン…

走れモトコ#21

(名言) さっきのガマンがどうのこうの言う話が長くなりすぎそうだったので、なんとか切り上げたが、自分の中で唱える、自分がマラソンを走る上での、自分だけの名言?がある。ほんとうに名言なのか?(笑) さほど知りたくないと思うが、ここまで読んだついで…

走れモトコ#20

(90分の法則)何回かフルマラソンやウルトラマラソンに参加していると、「完走のためのポイントってなんですか?」って言うような質問を受けることがある。実は、こっちが聞きたい(笑) ただ、自分だけかも知れないが、自分自身は90分の法則を信じている。他の…

走れモトコ#19

(真の折返し地点) 前回書いたばかりだが、東京マラソンは3カ所の折返し地点がある。しかし、一つ目の浅草の折返しは、道路に沿って三角形に進む感じで、折返しかどうかすら気づかないかもしれない。真の折返しは、先ほど登場した20Km地点の富岡八幡宮付近。 …

走れモトコ#18

(折返し地点) 東京マラソンでは、折返し地点が3カ所ある。 一つ目は浅草!、雷門やスカイツリー、我々お上りさんや、海外ランナーの憧れの地でもある。約15Km地点である。まずは、ここを目標に行こう!なんとか辿り着けモトコ! そして2つ目は、20Km地点の折…

走れモトコ#17

(マラソンは思いやりのスポーツ) 2時間近く走り、走る事にも雰囲気にも慣れてくる頃だ。ここで、しっかりと、思い出して欲しい。自分一人が、河原の堤防を走っているわけでは無い。3万6千人がひしめきあい、大会スタッフやボランティアの方々はそれを上まわ…

走れモトコ#16

(目的は同じ!) ちょっと、世界ランカーとのすれ違いで興奮しすぎたので、しばし冷静になろう。 そうだ、まわりを見よう。10kmを越え少しランナーがばらけて間隔が空いてきたら、もっとリラックスして走ろう。この10~20Km区間が最も楽しい。なぜなら、まだ…

走れモトコ#15

(世界ランカーとほんとにすれ違う!) ヤバいすね、興奮しすぎて話がいっこうに進みません。そう、9.9Kmの第二関門を、1時間50分(11時00まで)に無事にクリアできたとしての話。もしクリアできなければゼッケンを外し、自力で地下鉄に乗って東京駅に向かうか回…

走れモトコ#14

(世界ランカーとすれ違う!) 東京マラソンは、世界陸上選手権をはじめとする国際大会の代表選考レースとなっている。号砲と同時にスタートラインを通過するのは、世界のトップランナー達そのものだ! そして、数分(数十分)後、自分も世界ランカーと同じスタ…

走れモトコ#13

(東京マラソンの楽しみ方) 10/1の第1回松本マラソンに参加してたら、どこまで書いたか迷子になってしまった。給水やらエイドの事まで書いていたのを確認して遡ってみたら、まだ10Kmしか進んでいないことがわかった。 この東京マラソン、この10Kmから先をどう…

走れモトコ#12

(おもてなしエイド)せっかくの晴れ舞台、東京マラソンのエイド。いくら必死に走るとはいえ、1カ所や2カ所は立ち寄りたい。 だから、あらかじめ、ここだけは!っというエイドを選んでおこう。そうするとゴール以外にも、新たな目標ができて、目標に向かって足…

走れモトコ#11

(給水は武士の様に) これは実践する必要は無いが、走りながら給水する場合、紙コップは横から取らず、指を影絵のキツネの形にして(親指、人差指、中指で)、飲み口に2本指を突っ込み、親指で挟みそのまま、斜め上に引き上げる(飲み口は当然進行方向へ向ける…