yamamoto.kazuhiro

自分の経験と憶測

走れモトコ#33

(もう見る物はすべて見た)

もう右手には、東京タワーが見えただろうか。

スタート地点のきらびやかなスタートゲート、そびえ立つ東京都庁前の小池都知事、お江戸日本橋、雷門にスカイツリー、銀座4丁目、日比谷公園、そして東京タワー。

日本のスタート地点、『麒麟の翼』も見たことにしてくれ。

もちろん他にもいろいろ目に映っただろう。

後は、自分との戦い。
もう観光気分も消えているかもしれない。ず。
走りきれるか、あきらめるか。人生最大の問題に直面する35Km地点。

あきらめるな、品川折り返しは地点は、もう1km先だし、東京駅もたった7Km先だ。
いつもジョギングしている堤防往復と同じ距離だ。

もう、見る物はすべて見た。やれることもやった、東京駅に着くことだけを考えよう。

泣いても、騒いでも、東京駅につかなければ、新幹線に乗れない、家に帰れない。
最後のチカラを振り絞って、走れモトコ!


次回最終章、品川を折り返し!東京駅へ!

 

走れモトコ#32

(関門を超えろ)
既に書いたかもしれないが、いや、書いたに違いないが。
東京マラソンは、7時間以内にゴールにたどり着かなければフィニッシャーにはなれない。
スタートゲートを踏むまでに30分かかるとして、実質6時間と30分。
しかし、それ以外にも8カ所の関門が設けられていて、時間内に通過しなければそこでアウトとなる。

私の計算では、モトコは、30.1Kmの関門は既に突破しているはずである。
でないと、このブログも終わっている(笑)

しかしここでちょっと、関門と時間とペースの関係を整理しよう。

スタートのロス 30分
最初の2Kmはスローペースで18分(9分/Km)
ここからは、キロ7分30秒のペースに持って行って8Km走って、60分かかるので、

No2:約10kmの関門地点通過は、1時間48分(関門は1時間50分、ギリギリ2分前だがOK!)
No4:約20kmの関門地点通過は、3時間05分(関門は3時間20分、15分前通過!) (7.5分/Km)
No6:約30kmの関門地点通過は、4時間25分(関門は4時間45分、20分前通過!) (8.0分/Km)
あと2カ所の関門があるが、次が事実上最後の関門

No7:34.2km関門;札ノ辻交差点、14時35分(5時間25分)

キロ9分でもいいから、走れば、4時間50分に、余裕をもって通過できる。
もしここで歩けば、ここを通過しても、次の最終関門でアウト。

No8:最終関門、39.8km関門;新橋四丁目、 15時45分(6時間35分)
キロ10分でもいいから、走れば、5時間40分に余裕をもって通過できる。

歩くなモトコ、走れモトコ!

走れモトコ#31

(1分1秒を争うな)

30Kmまで来たはずだ。
ここから先の距離は、未体験ゾーンかもしれないし、走ったことがあるかもしれない。

ここからペースアップしようなんて考えられるのは、もう初心者ではないので、自由に飛ばしてかまわない。

しかし、足が痛くてスピードアップどころか歩きたい。。そうなってしまうかもしれない。
そう思った時は、気楽に計算をしてみよう。
マラソンは1kmを1秒速く走れば、42秒早くゴールに辿り着ける。単純な話だ。

しかし、マラソンに慣れれば慣れるほど、そして後半になればなるほど、1Kmをたった1秒を早めるのが難しく感じる。

もし仮に、この先12キロを、キロ10秒早く走ったとしても、12キロx10秒=2分しか早くならない。

そう、今、がむしゃらにペースアップしても、さほどタイムは変わらない。
逆の発想をしよう。

1Kmあたり1分遅く走っても、残り12キロで12分しか遅くならないのだ。
気楽に楽なペースに落としてでも、完走を狙おう。

但し、歩いてはダメだ。疲れた足では早歩きのようにスタスタ歩けるわけでは無い。
だらだらと歩けば、1kmは15分かかる。
2Kmも歩けば、簡単に関門アウトになる。

今の時間と、距離を計算して、脳を安心させてやること、1分1秒を争わないこと。
それができれば、最後の折り返し、品川までの道のり何とかなる!

走れモトコ#30

(ゼッケンを割り切るのに疲れたら)

前を向いて走る事を思い出したなら、今度は、冷静に今の自分の走る姿を想像してみよう。
横のランナーを冷静に見て、自分なりに分析しても良い。

人間、疲れてるのは、みればわかる。
ぎりぎりなんとか走っている!気持ちは頑張って走っている!それはよくわかる。
しかし、そんな姿は、胸が前傾、背中が丸い、頭が下向き、足がとぼとぼ、肩やカラダをひねってまで前進し続けようとしている。

これは、杖をついた、じいさんが、よぼよぼながら必死に走ろうとしているような姿になっていないか?

今更ながら、これを治そう。

前に出すのは、頭や肩ではない、おしりだ。
お尻の上に、真っ直ぐに腰と頭が乗っている。足はお尻の真下に真っ直ぐに伸びている。
この際、腕も真下でもいい。動かしたかったら動かしてもいいし、今の腕の役割はその程度でいい。

その姿勢のまま、誰かに背中をそっと押してもらったつもりになり、お尻から身体全体が傾けば足は勝手に前にでる。
お尻・腰・背中・頭は曲げたりしない。
この時点で、これができれば、もうじじいとは言われない。

これでもツラかったら、歩幅を小さくする。登り坂の時の要領だ、ランスタイルは変えない。

走れモトコ#29

(脚が上がらない)
脚が上がらない、スピードがでない、走れない。

このあたりから、だんだん、そう思うかもしれない。

つらい、疲れた、脚が痛い、まだあるのか、いろいろな事を考え、思考がネガティブになっていく。

そんなときは、前を走るランナーのゼッケン番号が、3で割り切れるか計算しよう、それが終わればその右、そして左のランナー

そんな事をして、一体なんの意味があるのか。特に意味は無い。
人間の頭は重い、ツラくて下を向くと重心が腰よりも前になり、地面にチカラが伝わりにくく歩幅が小さくなってしまう。

ようは、下をみるなということだ。(早く言えって?)

走れモトコ#28

(30Kmからが本当のマラソン)

よく聞く話だ。そうかもしれないし、そうで無いかもしれない。
ただ、3時間以上走っていれば、脳内のドーパミンもアドレナリンも出尽くしているので、精神的なごまかしは効かなくなるのは確かだ。


カラダのあちこちの痛みが我先にとばかりに脳に異常を伝達してくる。
ひょっとしたら深刻な痛みかもしれないと、脳に駄々をこねはじめ、脳もネガティブになってくる。

自分も今更ながら思うが、マラソンはツラい(笑)。

いったい、どうしたらいいんだろう。

この時、モトコの唯一の味方は、自分が練習した実績しかない。あれだけやったんだという実績が無ければ完走はむずかしい。しょせん遊びだったんだとなってしまう。

厳しいようだが、出場を決意した以上、この実績だけは味方につけよう。

私が、唯一、積んでほしい実績、それは、クリスマスまでに1度でいい、どんなにゆっくりでもいいから30Kmを走破しておこう。
そして、クツずれして無いか、爪の先が痛くなっていないか、足は攣ったのか?他にどこがどう痛くなるのか、経験しておこう。
その成果と実績は、雪が積もって走れない冬になっても忘れないはず。
まあ、もし忘れたらもう一回やってくれ(笑)


そして、それさえ身につけておけば、沿道にいる大応援団が魔法のチカラをくれる。それが東京マラソンだ。
(写真は、東京マラソン2013、30Km地点)

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走れモトコ#27

(麒麟の翼)

おえ、ひってもんに、大事なことゆうのわすれてもたげぇ~!
(あ、福井弁で「すごく重要な事を書き忘れました」と言っています。)

そう、いま通過した、28Km地点、日本橋交差点の右側、っというか9.6Km地点で既に通過した、三越のすぐあとに渡る『日本橋』、その橋の中央にある『麒麟像』こそが日本のスタート地点だ!

いまから5年前に映画『麒麟の翼』を見て、あまりに感激して、この麒麟像を見に行った時の写真。
まさに、日本のスタート地点!

日本の五つの街道(東海道、日光街道、奥州街道、中山道、甲州街道)すべての起点。
ここから全ての道に飛び立てるようにとの願いが込められ、ここから羽ばたくため、大きな翼を持っている。
そして、その翼は上に向いて広がっていて、今まさに羽ばたこうとしているかのようだ。

さらに、橋の中央付近には『日本国道路元標』というものがある。
日本の道路の基点の標識だ。

これは、どうでもいいことかも知れないが、日本橋は『にほんばし』と読む。『にっぽんばし』と読むと大阪の日本橋だそうだ。

それに、もうモトコは通り過ぎているので、見ることはできない。これから通る人は是非見て欲しい。

ランナーの走行車線は左側なので、この付近は左橋に寄ろう。ちょうど首都高速都心環状線の真下だ。

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以降、30Km地点に戻る(笑)