yamamoto.kazuhiro

自分の経験と憶測

走れモトコ#40

(あとがき)

長々とお付き合いありがとうございました。
このシリーズ、最初のほうを除いて、全てフィクションであり、そんな気がするかも知れない、って言う程度です。

あれは違うや、それはありえんやろなど、一切のクレームは受け付けません(笑)。

ただ、皆さまのあたたかい応援を受けて、モトコが東京2018フィニッシャーになれることを信じています。


そういえば、時々登場する言葉、『完走』と『フィニッシャー』の違いについて。

『完走者』とは、スタートからフィニッシュまで、歩かず、走り抜けた人のこと。
『フィニッシャー』とは、歩こうが、止まろうが、座り込もうが、何としてでも、時間内にフィニッシュラインを踏んだ人のこと。


どちらになるか、もしくは、どちらにもなれないか。


2018年2月25日16時10分までわかりません!


みなさま、最後までお付き合いありがとうございました。

(写真はTokyo-2015ーFinish)

f:id:yamamoto-adv:20171013192026j:plain

走れモトコ#39

(東京がひとつになる日)

『東京がひとつになる日』、東京マラソンのメインコンセプト。

新宿都庁前から東京駅まで、車の道では無く、人の道ができる。
3万6千の点が道を作る。
その道は、1年にたった7時間しか現れない道なのだ。

そして、その点のひとつがモトコだ。

いま、ひとつの点が役割を終えようとしている。


もし、『Last 195』という暗号のような文字が見えたとしよう。

思考能力は無いかもしれないが、その暗号の意味は、『ゴールは家からセブンイレブンに行くよりも近い』という意味だ。

もし、目にゴミが入って前が見えにくくなったとしよう。
それも、気にしなくていい、たぶん目にはコンタクトレンズしか入っていない。

もし、目の前に白く大きなゲートのようなものが見えたとしよう。
そこはゴールではないかもしれない。
しかし、東京2018フィニッシャーにしか見ることができない、新たな人生のスタート地点であることは確かだ。

そう、新たな人生のスタート地点だ!

そのスタート地点に向かって

 

走れモトコ!


(完)


 

走れモトコ#38

(憧れのランナーとなれ)

再度、巨大な日比谷交差点を右に曲がればもう有楽町だ。
東京駅にどんどん近づいている。

道幅は一気に狭くなり、歩道の応援団がとてつもなく近く感じる。
ゴール前のランナーの勇姿を一目見ようと、歩道にはギッシリと応援の人たちが並ぶ!

手を出してランナーとハイタッチで元気を分け合おうとする人たちもいる。
小さな子供も手を出している。

そう余裕があれば、歩道に近づいて、ハイタッチしよう。手を振るだけでもいい。
将来自分もああやって走ってみたいという姿を是非みせてやって欲しい。

ツラそうに走ろうが、かっこよく走ろうが、しんどいのはいっしょだ!

応援している子供達の憧れのランナーになれ!それが東京マラソン当選者の使命でもある。

もう、時間なんか気にしなくていい。
足が痛かろうが、マメができようが、気にしなくていい。
遅くたってかまわない、とにかく、あと1Km、カッコイイランナー、憧れのランナーとなれ!

走れモトコ#37

(忘れものを返しに)

今さっき通ってきた第7関門(34.2km地点)が、今度は反対車線に見えてくるだろう。
品川を折り返したモトコは、37.3Km地点のはずである。

おそらく、このタイミング前後で、その第7関門は閉鎖され、関門より後ろのランナーは、タイムアウトを宣告される。

厳しい瞬間だ。

しかし、今モトコは前を向いて走るしか無い。

ただ思い出して欲しい、自分ひとりでここまで走ってこれたわけでは無い。
コース誘導スタッフ、エイドスタッフ、メディカルスタッフ、沿道の応援、数え切れないほどの大会スタッフがいるから、ここまでこれたのだ。

今までは必死だったかもしれないが、ここから先は、ひとりでも多くのスタッフにありがとうと言おう。そう、もう、あと5Kmもないのだ。

沿道の応援には、手を振って応えよう。

この先の最終エイドのスタッフ達には、満面の笑みでありがとうと言おう!

聞こえなくたっていい、自分がありがとうと言えればそれでいいのだ。

スタッフや応援してくれている人たちに、応援してよかったと思ってもらおう。

それができて、初めて真の東京マラソン2018のフィニッシャーとなることができる。

走れモトコ#36

(日本最大のランナー撮影大会)

いよいよ終盤だ、第7関門を越えるまで、気持ちに余裕が無かった。(私が)

やっと、心に余裕ができてきたので、思い出作りをしよう。

この東京マラソンには、『All Sports』(フォトクリエイト社)契約のプロカメラマンが、数十人(もっとかも)が、あちらこちらに待ち構えている。
撮影ポイント数と撮影するカメラマン数は日本一、いや世界一かもしれない。
そして、撮影された無数の写真の中から、自分が気に入ったショットがあれば購入することができるサービスで、ランナーにはお馴染みだ。

せっかくの晴れ舞台、是非、撮してもらおう!寒くても鼻水なんか垂らしてる場合では無いのだ。

しかし、ひとつだけ、気をつけなければならない。
無数に撮られた写真はゼッケン番号(ナンバーカード)でしか区別されないのだ。

だから、どんなにステキな笑顔を作ってみても、前のランナーにゼッケンを隠されたら見つけ出すのほぼ不可能、そもそもゼッケンが見えないとカメラマンはピントさえ合わせてくれてないはずだ。

各カメラマンが撮影ポイントで撮った無数の写真は、ゼッケンをOCR処理して番号で検索可能にし、各自で閲覧できるようになる。

だから、(撮影場所は100m程前に案内看板が出ている)ので心の準備をし、カメラマンを見つけた時は、自分の前に誰かが走っていれば、すかさず左右どちらかの空きスペースに移動しよう。
もしくはペースを落として、前のランナーとの間隔を空けよう。
カメラマンのレンズの一直線先に自分のゼッケンが来るような位置がベスト。カメラマンも喜ぶ!

もしランナーが団子状態で混み合っている場合は、素直にあきらめよう。

すべての段取りが完了してから、満面の笑顔を作るのだ。そして誰にも迷惑がかからない範囲で、走りながら好きなポーズを取ってみよう。

これを手順通りにやらないとすべてが無駄に終わる(笑)

(写真はTokyo-2015)

f:id:yamamoto-adv:20171013191038j:plain

(写真はOsaka-2014, カメラマンとアイコンタクトができれば、貴重な空中ショットが生まれる)

f:id:yamamoto-adv:20171013191153j:plain

(なにはともあれカメラ目線)

f:id:yamamoto-adv:20171013191449j:plain

 

走れモトコ#35

(ついに品川折り返し!)

第7関門(34.2km)をクリアし、品川までまっすぐに伸びる第一京浜を10分も走れば、大きな歩道橋、第一京浜道路を横切る高輪歩道橋が見える。そして、その下が最終折り返しだ。歩道橋の真下は道路は完全閉鎖されていて、先に進みたくても折り返しすることしかできない。
スピードを緩めずに回り切れ、ここから目指すのは『東京駅』のみ!

最終関門39.8kmもあるが、そんなのは気にしなくていい。

あと、たった6Kmだ!

歩かなければ必ずたどり着ける!!

ガンバレモトコ!!

 

走れモトコ#34

(マラソンとは何なのか)

そんなことは誰にもわからない。

その昔、古代ギリシャで『わが軍勝てり』とアテネまで伝令させられた兵士(Philippides)が、走り終えて、そのまま絶命したという距離が42.195Kmだったという。

本当にそんな正確な距離だったのか?息絶えるほどの距離だったのか?
紀元前450年9月12日らしいが、年号も日付も、えらく正確だが、2,400年も前の話だ。
そんな195mという単位まで、どうやって計ったんだ?当時そんなハイテク技術があったのか?

そのペルシャ軍との戦いが『マラトンの戦い』という名前だそうだ。

そして、なんと、その『わが軍勝てり』という知らせ!この『良い知らせ』すなわち吉報と言う意味が「エヴァンゲリオン」という言葉らしい!

その後、いろいろ、神様の誕生が人類の救いと喜ばしい知らせだとか、生命の起源の知らせなどの良い知らせを経て、かの有名な、紫の巨体や碇シンジなどへと続くのであろう。
完全に話が脱線した。
雑談をしていると、どんどん、ゴールが遠のくが、たぶん今モトコは、品川の折返し直前ぐらいだった気がする。
先を急ぐ。

#0 (最初です。)
#34(このページ)
#35(ついに品川折り返し!)
#36(日本最大のランナー撮影大会)
#37(忘れものを返しに)
#38(憧れのランナーとなれ)
#39(東京がひとつになる日)
#40(あとがき)



(写真は人生2回目の東京マラソンスタート地点(2015)。常にカメラ目線だ)

f:id:yamamoto-adv:20171013190554j:plain